| 2008.5. | |
| 「初段審査を受けて」 | |
| 竹本 有理子(伊勢支部 小俣道場) | |
| 稽古に通い始めて七年になる。子どもの稽古の送り迎えに道場の入り口で挨拶すると、笑顔で会釈して下さる袴姿の方が本当に素敵で憧れた。初めて道衣を着て最に座った時のなにか面映ゆいような気持ちを思い出す。始めた頃は、思うように身体が動かない、言われている意味がわからない、前回したはずのことを何もかも忘れている、と毎回半泣きになってしまった。 先生が「最初は忘れてしまいます、それでいいんです、出来なかったことを苦にするのではなく、出来たことを大切にしましょう、出来ないことは出来るように努力すればいいんですから。」と言って下さったのが、ありがたかった。 | ![]() |
| 道場の雰囲気が好きだ。この道場でなかったら続けてこれなかったと思う。 先輩方の美しい所作や丁寧に教えて下さる姿、若い子達の真直ぐなまなざし、「このおばちやんはどう説明したらわかるのだろう。」と一生懸命になってくれる姿、片目をつぶりながら「正直、稽古に行きたくないな、と思う時もあるよね。」と話しかけて下さる方。姿勢を正してくれる娘、皆さんの支えがあったからこそ、続けてこれた。自分よりも後に始められた方が、何人かいらっしやるようになった頃、稽古の相手を「お願いします。」と声掛けしてFさったのに、自信がなくて「無理です。」と断ってしまったことがあった。その時のその方のお顔は忘れられない。申し訳ないことをしてしまったと悔やんだ。自分の精一杯のことを伝えようとすることで、自分が何を理解できていないのか知ることが出来るのだ、と言うことをその方から学ばせていただいた。同じ技をしていても、相手をして下さる方で全く違ったものになる。初めは戸惑ったが、その方がどこにポイントを匿いているかの違いで目指すものは同じ、自分はどこにポイントを置いているのかを考える良いきっかけとなった。 今回、初段審査を受ける機会をいただき、数日前から眠れない日もあり、気が付くと、歩きながら手足を動かして審査のイメージをしているような状態であったが、いざ審査になると、頭の中が真っ白になり、ワケノワカラナイ内に終わってしまった、と言うのが本音だ。リセットしてしまいたい気持ちだが、それも自分の一部と受け止め、その思いを忘れず、活かせるように取り組みたい。この審査で、先生から「頑張ったで賞」と「頑張りま賞」をいただいたと思っている。そして先輩方に近づけるよう努力したいと思う。 何より、辛抱強く指導して下さる先年と家族に心から感謝したいと思う。 ありがとうございました。 |
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